アガンベン(所感)

僕は貧困の格差は無くならないと思っている.貧困に限らず格差というのは大なり小なりほぼ必然的に生まれてしまうようなものだと思っている.けれども格差で悲しんだり苦しんだりする人がいまよりずっとこれから少なくなってほしいと願ってやまないし,僕もできることをやっていきたいしそのためにずっと学び続けている.

アガンベンについて読み進めるうちにこれは僕がずっと求めていたものだと何度も思った.ちょっと涙が出そうなくらいだった.

その無くならない格差をどうしたら悲しんだり苦しんだしする人が少なくなるのだろうかと考えた時,無くならないのなら格差を用いればいいのだと思った.けれど格差を用いてどうすればいいのかがわからなかった.僕は政治や経済の話がとても苦手なのでそういったところからどうアプローチをとか考えるのに色々と読み漁ってみたのだが全然頭に入ってこなくて散々だった.けれどアガンベンからだったらいけるかもしれない.格差というと上の地位にいる人には身近な感じに思えないのだが,「剥き出しの生」ならば少しひんやりとする危機感を持つことができるかもしれない.格差の中でとても悲しいと僕がいつも思っていたのは上の方にいる人と下の方にいる人の感覚や価値観の乖離だった.育ってきた環境でこんなにも人は変化するのかと何度も驚いたのだけれど,大抵の場合,どちらの言い分もその立場に立てば正しく,また逆の立場であれば受け入れるのがむづかしいことであっりした.そういうのを見るたびに,何だかとても悲しい気持ちになった.どちらかがはっきりと間違っていると言えれば,むづかしくない話に持って行けたのだろう.

まだまだ不勉強で,言いたいこともまとまらないし,具体的にどうすればいいのかとかそんなこともわからないのだけれど,アガンベンの思想がずっと考えていたことの大きな指標やヒントになることは間違いないだろうと思う.

 

久しぶりに文字にすると思考の荒ぶり様がわかるので,もう少し書き出すことを増やしていきたいと思う.

 

♯照る月,窓に差す